今回は、人材育成で有名な著者、永松茂久さんの書かれた本
「人は話し方が9割」について紹介します。
日常のコミュニケーションで、このように思ったこと、ありませんか?
「なんで、この人はここで、こんな言い方するんだろう…」
「なんで、ここで、大切なことをいわないんだろう…」
些細なことで、人の印象は決まってしまいます。
だから、日常の「話し方」を変えると、人生が好転する。
このように著者は言います。
本書は、「話し方」の根幹、マインドから学びたいと思う方へ書かれています。
「会話が盛り上がるフレーズ100選!」のような、単にクチから発するテクニック本ではありません。
私も本書のおかげで、
「会話に苦手意識がある…コミュ障だから…」
「もっと好きな子と会話が盛り上がればいいのになぁ…」
なんて状態から、たまにですが、
「一緒にいると楽しい!」
「感じ良いね!」
と言ってもらえるようになりました。
本書で一緒に、話し方の根幹について学びましょう!
この本はこんな方にオススメ
- コミュ障だと思い込んでいる人
- コミュニケーションでトラウマを抱えている人
- 大切な人と楽しい会話をしたいと思う人
楽しい会話の3ポイント
「会社の会議」と、「親友との雑談」。どちらが楽しいですか?
と問われれば、殆どの人が「親友との会話」と答えますよね。
なぜでしょうか?
ここでは、「楽しく会話をする3つのポイント」を、「会社の会議」と「親友との会話」を比較して説明します。
少し想像しながら読んでみてください。
まずは「会社の会議」から。
【話題】は「進捗報告」や「改善提案」など、面白くないことばかり…
聞く側の【表情】は、みんなムスッとして笑顔無し。
発言者も、「正しいことを言わないと…」と、聞く側に発言を【否定】されるプレッシャー。
こんな環境、楽しいはずもありません。
一方、「友人との雑談」はどうでしょうか?
【話題】は、「新しいカフェができた!」「週末○○に行くのが楽しみ!」など、明るく楽しい!
聞く側の【表情】も、自然なニコニコ😄たまにゲラゲラ笑うことも♪
「わかるー♡」「それな!」と、あなたの発言を【全肯定】!
比較するとなんとなく、違いが分かるのではないでしょうか?
本書では、楽しい会話における3つのポイントをこのようにまとめています。
【楽しい会話における3つのポイント】
1.笑顔でうなずく
2.相手を否定しない
3.ポジティブな話題
趣味や昔話、夢を語っている時に、笑顔でうなずいてくれる。
言ったことに対して「すごーい!」と褒めてくれる…すごく魅力的な時間ですよね!
だったら、あなたが、この時間を提供するんです。
本書にも、「話し方は聞き方が9割」と書かれています。
人は話し方で9割きまり、話し方は聞き方で9割きまる!
では、楽しく会話を広げていくには、どうしたら良いのでしょうか?
次は、ステキな聞き手が意識している、「覚えておくと人生のどこかで役に立つ、人間の大原則」を紹介します。
まとめ:話す力はスキルよりメンタル
【楽しい会話の3つのポイント】
1.笑顔でうなずく
2.相手を否定しない
3.ポジティブな話題
話し方は、聞き方が9割!
人間の大原則
「話し方が9割」で、私が1番面白い!と思った章が、ここ!
「3つの人間の大原則」です。
さっそく紹介しますね!
1.人は誰もが自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物である
集合写真を受け取ったところを想像しましょう。
1番さいしょに目に入ってくるのはだれでしょうか?
そう、みんなもれなく「自分」なんです。
自分の写りが良ければ、撮ってくれた人を腕の良いカメラマンと呼ぶ。
そういう心境ありますよね。
2.本来、誰もが自分のことを認めてほしいし、自分のことをわかってほしいと熱望している
想像の場面を変えて…資格試験に、1ヶ月で合格した自分を考えてみましょう。
そのとき、「1ヶ月で合格したの!?時間無いのに!?さすがだね!」と、
時間がない環境で頑張ったことを理解され、すごいと認められたら、すごく嬉しいですよね。
3.人は自分のことをわかってくれる人のことを好きになる
資格試験の例では、認められて褒められて、「嬉しい!」と思いましたよね。
では、聞いてくれて褒めてくれた相手に対してどう思うでしょうか?
私は、悪い気はしないどころか、すごく好印象、好きになる、もっと話したくなる、そんな良い気分です。
聞き上手は、1~3の法則を逆に使います。
「誰しも自分に1番興味があって(法則1)」
「認めてほしい、分かってほしいって思って(法則2)」
「そんなことを言ってくれる人を好きになる(法則3)」んだから、
相手に興味を持って、理解してあげて、褒める!
会話の中で、相手を主役にしてくれる、「あなた自身」を好きになる訳です。
なるほど!だから聞き上手ってモテるんだ!と私はすごく納得しました。
同時に、聞き上手になりたい!と強く思いました。
次章では、聞き上手が自然と使っている、「会話を広げる方法」について紹介します。
まとめ:人間の大原則
1.人は誰もが自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物である
2.本来、誰もが自分のことを認めてほしいし、自分のことをわかってほしいと熱望している
3.人は自分のことをわかってくれる人のことを好きになる
人間の大原則を逆に利用して、聞き上手になれば、あなたのファンが増える!
拡張話法
では、「聞き上手」はどのような流れで会話をひろげているのでしょうか?
本書には「拡張話法」という名前で、5つのステップを紹介されています。
【拡張話法の5ステップ】
感嘆 → 反復 → 共感 → 称賛 → 質問
1.感嘆
「感嘆」とは、「相づち」です。
「わ~♡」「へー♪」「ほー!!」「そうなんですかー😄」
会話のうまい人は相づちがうまい!と著者は言います。
兄弟本の「人は聞き方が9割」には「会話の5割が感嘆で決まる。」とまで書かれています。
感嘆には2つのポイントがあります。
【感嘆Point1】:絵文字を付けるイメージで
表現の最後に「♡」「!!」「♪」「😄」これを付けるイメージです。
最初は感嘆×10ぐらいの勢いでOK!
【感嘆Point2】:「ー」伸ばし棒を付ける
ためしに「そうなんですか」と「そうなんですかー」と声に出してみてください。
「ー」の部分に感情がこもるのが分かると思います。
感嘆が良いと、相手の会話スイッチが一気に入ります。
2.反復
「最近、筋トレはじめたんだよね!」→「おー!(感嘆)筋トレかー!(反復)」
「仕事で上司が怖くて…」→「そっかー…(感嘆)上司怖いんだー…(反復)」
反復することで、「ちゃんと聞いてるよ!」とシグナルになります。
だから、相手も安心して話を続けたくなります。
ポイントは相手の表情に合わせること。
「彼氏と分かれちゃってさ~…」
「そっかー!!分かれちゃったんだ!!」
…最悪です。
3.共感
たとえば、「筋トレはじめたんだ!」→「おー!筋トレかー!体動かすの気持ちいいよね!」
とか、ダイエット目的の子なら、「たしかに顔周りシュッとした!?」
でかく格好よくなりたい奴には、「肩幅がっちりしてきたよね!わかる!」「でかくなってる!!」
4.称賛
兄弟本の「人は聞き方が9割」には、「感嘆」と「称賛」が特に大切だと書かれています。
しかし、何でもやたらと褒めれば良いというわけでもありません。
相手が何を大切にし、どこを褒められると嬉しいのか?
しっかりと観察し、心から褒めることが大切です。
会話の流れを遮らない、相づち程度の褒めのポイントは、以下の感じ。
・男に刺さる、「いや~かっこいいね!」「さすがだわ~…!」
・女の子には「それ、かわいいね!」「わかる~!」
大切なことは、表情や感情の込め具合。
本気でその感情が伝わればOKです。
5.質問
筋トレの例だったら、「それでそれで?」とか、「どこのジム言ってるの??」「時間無いのにすごいなぁ!いつやってるの?」「始めてどのくらい?」などなど…
ポイントは、相手が主役となる質問をすること!
「俺も筋トレしてるんだー!」「俺は週5でやってるよ!」
特に共通点だと、会話の主役を「自分」にしたくなりがちです。
質問の主語が「俺、私」と自分にならないように注意しましょう。
まとめ:拡張話法
感嘆 → 反復 → 共感 → 称賛 → 質問
・特に大切なのは「感嘆・称賛」
・感嘆は「絵文字を付ける」「『ー』伸ばし棒をつける」がポイント!
・称賛は相手を理解する。
・相手に表情を合わせること。
嫌われない話し方
じつは、好かれる話し方より、大切なことがあります。
それは、「嫌われない話し方」。
冒頭にも書きましたが、
「なんで、この人はここで、こんな言い方するんだろう…」
「なんで、ここで、大切なことをいわないんだろう…」
と思ったこと、ありませんか?
良くない印象は、良い印象より強く残るものです…
ここでは、嫌われないために、避けるべき「4Dワード」を紹介します。
4Dワード:でも、だって、どうせ、だめ
でも、だって、どうせ、だめ。
この後に続く会話は、だいたい「否定」です。
特に注意したいのは「でも」。
たとえ拡張話法を使ったとしても、次のような聞き手をステキだと思うでしょうか?
話し手「筋トレはじめたんだ!」
聞き手「へー(感嘆) 筋トレねー(反復) 『でも』筋肉もりもりってキモくない?(質問)」
心のシャッターガッシャーン。閉店ガラガラ。さよならバイバイ。
二度と話すもんかっ!私ならそう思います。
「○○が好き!」と言ったそばから、「でも、あれは、こういうところがダメ」と言われて「嬉しい!」とはなりません。
好かれる話し方より、まずは嫌われない話し方ができているか、私も今一度振り返ります。
まとめ:嫌われない話し方
でも、だって、どうせ、だめ
4Dワードに気をつける
まとめ
今回は、永松茂久さんの「人は話し方が9割」について紹介しました。
会話のテクニックではなく、マインド本だから、様々な場面で活用できました。
私も今一度、『人間の大原則3つ』や、『拡張話法』、『4Dワードを使わないこと』を意識して、感じの良い人を目指します。
著者情報
株式会社人財育成JAPAN代表取締役。
大分県中津市生まれ。
「人は話し方が9割」は、2021年日販(日本出版販売)の年間ベストセラーランキングで1位となりました。
「一流の人材を集めるのではなく、今いる人材を一流にする」というコンセプトの人材育成法には定評があり、「人の在り方」「人材育成法について」などをテーマとして全国各地で講演やセミナーも開催しています。
目次
第1章:人生は「話し方」で9割決まる
第2章:「また会いたい」と思われる人の話し方
第3章:人に嫌われない話し方
第4章:人を動かす人の話し方
コメント